お姫さまと3人の騎士
※私のなけ無しの良心がR15を主張しています。血とか陵辱とか。OKな方だけどうぞ。
ダウンタウンの外れの小さなビル、廃屋のような見た目と裏腹に中は手入れされて目つきの悪い男たちの溜まり場だった。
見目のよい少年を攫った。
ジェラートを持った連れの男は、頭を殴って高そうなスーツを剥ぎ取って捨てた。
高揚した気分にまかせて戯れに抱けば肌艶が良く具合も良い。
男たちは、小さく毛並みの良い上品な獲物に群がった。
泣きながらも上で下で性器をくわえ込んでいく様に、戯れが本気になって何人かが物は試しとばかりに食いついて、空気はいかがわしく濃密になり、参加しない男たちもにやにやと笑っていた。
そして快楽に興じている間に、異変は起こり彼らの終わりが近づく。
3つの人影が入口に吸い込まれ、見張り役を押し付けられた男はいつもの様に侵入者に銃を向ける。
だがそれも一瞬、誰何する声が終わる前に彼は宝飾の眩い斧が綺麗に頬に食い込み、そのまま頭を潰される。
「なんや、菊ちゃん狙う割には、へぼいお出迎えやなぁ。」
血まみれの死体、その殺伐とした雰囲気とはうらはらに斧の持ち主、殺人者でありながら陽気な口調の青年は呆れた声で後ろの2人を振り返る。
「…組織ではない、雑魚。」
頭から足の先までエジプトの民族衣装ガラベヤを纏った褐色の肌の青年が、懐手のままつまらなげに返す。
「なんや、ほな俺らだけで充分やん?」
「ん。」
2人は頷きあって、仮面に緑衣の詰襟の男に視線を向ける。
「潰しとけ、全部な。」
命令は、終幕の合図。
「デ・アクエールド」
心得たと、ウィンクして笑う青年。
「インシャアッラー」
無表情に、神の名を呟く青年。
「あ、フェリちゃん苛めた奴は俺にまわしてやー?」
「ん。」
2人の成すべきことは、花道を赤く赤く染める事。
そのついでに弟分の敵討ち。
仮面の男の成すべきことは、赤い赤い幕を引く事。
もちろんヒロインのエスコートも。
少年が蹂躙される部屋。
ガシャと勢いよく扉が開かれた瞬間、少年と繋がり快楽に呻いていた男の耳がはじけ飛んだ。
悲鳴を上げて仰け反れば首に鮮やかな赤、一閃。
男に犯されていた少年は、涙と精子がはりついた顔の虚ろな目で倒れゆく男を見ていた。
そして、破顔一笑。
「サディクさん。」
かすれた声で救い主の名を呼んだ。
かくして、ヒロインは救われ、愚か者の饗宴は幕を引く。
赤い赤い幕を引く。
*あとがき的な補足的…言い訳
ボスサディクさんシリーズのオマケ的な超短編のつもりです。あ、枢軸合流後で。
かっこよく身内以外には鬼な親分が書きたくて模索してみました、暗中模索だけど…ラブ親分。
菊さんは天使なので陵辱されてもノーカウントだと思ってる私
サディクさんもそんな感じで、ちょっとどうかと思いますが、生きて側にいてくれりゃそれだけでいいんです。
そのうち、菊さんをなにかの餌に使いかねません、何せ裏社会のボスなので、でも愛はあるんだ。
サディクさんにとって、菊さんを害される事は贖罪でもあるんす、何せ自分のもので傷つけられて辛いのは菊さんだけだから。
自分は菊さんのもんだから傷つけらんないしね。
あ、悪い事しでかしたらちゃんとルートがサディクさんを怒りますボコります、良心だからあの人。