小ネタログ1

☆不良サディクさんと幼なじみで保護者な菊さん

「おはようございます。」
にっこり笑って菊さんが病室に入ってきた

「おあざーっす!」
大部屋の連中、俺以外が姿勢を正して出迎える
何の因果か昨夜の騒ぎで動けない連中全員が、相部屋だ。無理矢理ベッド数を増やして押し込められた…と看護士が教えてくれた。
しかも小児科だぜ…勘弁してくれよ。

俺は、なんで起きてすぐ脱走しなかったのか、というかなんで菊さんに刃向かってまでこの馬鹿どもと喧嘩なんぞしちまったのか、菊さんと合わせた目をそらせず心から後悔した。
そりゃあもう後悔した。冷や汗すりゃ出やしねえ。

そうしてる間に菊さんは、背後にヘラクレスを従えて(昨日の事をチクりやがったのもこの馬鹿義弟のせいだろう)、袴でもねえのに颯爽と優雅な足さばきで俺のベッドサイドにいらっしゃった…。
周りの連中はほぅ、と菊さんに見とれている…そりゃ見惚れるだろうよお前らんとこじゃ菊さんみてえな大和撫子は、女だって居やしねえだろう。

いつもなら自慢の菊さんが、今はただひたすら、怖え…。

「おはようございますサディクさん、お加減は如何ですか?」
「お、おはようごぜぇやす菊さん。」

いやあの如何も何も問答無用で医者が綺麗だね〜と感心するほどパッキリ肋骨と利き足折ってくれたのは貴方様なんですが…、なんて言えるか!

「体は、痛みませんか?」
「あ、いや全然平気ですぜ。」
むしろ胸が痛えです、緊張で。

「そうですか、良かった。」
菊さん、そこでその笑顔は凶悪すぎやす、ちくしょうやっぱ別嬪だなあ。昨日も、えげつなく強かったけど…いつかみたニチブでも舞ってるみたいに綺麗だったもんなあ。
「フェリシアーノくんがお見舞いにって美味しいりんごを下さったんですよ、一緒に、頂きましょうね。」

ヘラクレスも、ということだろうか、奴に林檎と果物ナイフを渡され頷いている。
しゅるしゅると林檎を半分剥くと、パカッと割ってうさぎ林檎を量産していく。
ヘラクレスはそれを相部屋の連中全員に配り歩いた。一緒にって…全員でですかい。

「菊さん…俺もうガキじゃねえんですが。」
「お好きでしょう?」
優しくにっこり笑ってうさぎ林檎を渡してくれる菊さん…いっそ昨日みてえに悪ガキ扱いされた方がましでいたたまれない。怒ってんですねわかりますわかってやす。


☆ルームメイトな感じで仲良し3人組

ね。菊といる時ってアドナン優しいよね。

サディクさんはいつも優しいですよ?気配りの出来る方ですし。

ん〜前からにーちゃん達といるとこも見るし割と面倒見いいのも見たことあるけど、菊といる時だけ違う気がする。
そうですか?

ああ、そういえば少し雰囲気が柔らかくなるな。

ね、だよねー?俺、アドナンって話し方とかで怖いひとかもっ思ってたけどなんか違う感じ〜。

ああ、サディクさん飾らない話し方されるみたいですし、背も大きいですもんね。

うんヒゲだしマッチョだし。

ヒゲは関係ないだろう…。

似合いすぎて貫禄あって怖いよー。でね、俺思ったんだけど〜。

ぷぷぷ、と嬉しそうに笑う。


なんでしょう?

なんだ?

サディクアドナンは菊が好きなんだと思います!
大発見だよね!

ええっ!?

いや、それは見ていればわかるだろう。

えええっ!?

アドナンは日本語クラスを取っている親日家だし、そもそも菊を嫌う奴の方が珍しいしな。

あ、そ、そうですね。日本に行ってみたいって仰ってましたし。
あははー…

違うよ〜そうじゃなくて、ラブ!アモーレな好きだよ、ぜったーい

む、そうなのか?

そっち方面は俺は疎いからな、とルートヴッヒは菊を見て首を傾げた。

わ、私に聞かないで下さいよっ私だって苦手ジャンルですよっ

ねーねー菊は?菊はアドナンのこと好き?

な、き、聞かないで下さいよ恥ずかしいっ

あ、やっぱり菊も好きなんだ〜
によによw

や、やっぱりってなんですかっ

ああ、それは俺も賛成だな、ラブかはしらんが、お前かなりアドナンを気に入ってるだろう?

え、そりゃまあサディクさん優しくて面倒見もよくて紳士的ですし嫌いになる方なんていませんよ。

…ね、ルート、アドナンが紳士的って俺初めて聞いた。

奇遇だな、俺もだ。

なんだ〜もう決定だね〜
ヴェー♪

ちょ、何が決定なんですか!誤解ですよっ

えーそっかなあ。

そうですっ

まあ、全て憶測の範囲内だからな。

そう、そうです。フェリシアーノくんサディクさんが迷惑されるといけないから、お外でそういうこと言っちゃ駄目ですよっ。でないとおこた入れてあげませんからねっ

え〜やだ〜

じゃあ約束です。

うんわかった約束する〜。



☆にほんの日常


それほどむかしでもないころから、きょうこのごろも。
にほんのお庭には、よく外のお国が遊びにきております。

そう例えば、トルコとギリシャ…


こんにちは、日本です。
良いお天気ですね、ギリシャさんとトルコさんは今日も仲良く喧嘩してらっしゃいます。
今日は他にお客様の予定もありませんし、たまには発散して頂くのもよいかなぁと、止めずにおきました。
縁側からポチくんと見学です。剣と十字は没収させていただきましたが…お2人ともイイ身体をしてらっしゃるのでナマの格闘ゲームを見てるようです。

しかし毎度あのように見目麗しい男らしいお2人に挟まれているのが私如きとは…なんとも申し訳ない気分になります。フランスさんやドイツさんのような綺羅綺羅しい美形さんならともかく…。
せめて私が女性ならば呑気に乙女ゲームの主人公気分を満喫出来るんですがねぇ…ああでもBLゲームならいけますかねえ?
でもだいたいああいうのの主人公は、18以上とはいえ高校生とか20前後の若い方ですよねえ…リーマンものでも三十路ギリギリな感じですし…。見た目的には私総受けになっちゃうみたいですからねえ、なのに中身がこんな爺だなんて腐女子のみなさんが萎える事甚だしいですね。
はぁ…。
ああでも年を言うなら…私が例え女性でもネオロマ系は無理ですね、美蕾系にしてもちょっとトウが立ちますし…いっそエロゲでしょうか。

ふむ年上女王様の男奴隷調教もの…だと萌が足らないですかね普通のSMですよね。
ああでもパロディなら受けますかね。
これにキャラを当てはめるなら…にょたドイツさん!うんいいですね、例の軍服にへたれイタリアくんとツンツンプロイセンさんとプライドの高いオーストリアさんなんかたまりませんね。
正ルートは、やっぱりイタリアくんでしょうか。
崩壊する城の中立ち尽くし共に果てようとするにょたドイツさん、彼女に駆け寄るイタリアくん…
「逃げろと言った筈だ。」
「無理だよ俺ルートも一緒がいい。」
「…命令だ。」
「やだよ俺ルートがいないと何もできない決められない生きていけない、知ってるでしょう?」
「っこの、馬鹿者…。」
「うん俺馬鹿だから…ここにいていい?」
崩れ落ちた城、2人の行方を知る者はいない…

うん、いいじゃないですか!
正ルートEDは純愛切ない系で!
あ、でもこれなら…にょたじゃない方がお二人らしさが活きますかね…伊独か独伊かそれが問題です。
ああでも女性が調教の設定は使いたいですね…もっとソフトに女教師なんかは、ふむ、眼鏡とスーツなんか萌要素ですねっ。
あ、そうなるとタカビーキャラでにょたオーストリアさんなんかいいですね!
白衣にスーツで一度で二つ美味しいですし、ガーターなんか鉄板ですね!
教鞭持って女王様アピールに何よりあのホクロが淫靡で素晴らしいんですよねっ!
ドえすなドイツさんに、つっぱってるけど寂しがり屋のプロイセンさん、経験豊富だけど夢中になる事を知らないフランスさん、可愛くへたれなイタリアくんとよりどりみどりです!
実は本命は女子でピュアなハンガリーさんだったりして…あ、元同級生とか、今は同僚になった後輩というのも素敵ですね!
うーん、清純百合ものとエロ調教路線…なかなかどちらも捨てがたいですよね。


ああ、いけない忘れないうちにメモしておかないとっ。
ネタ手帳は机でしたかねぇ…。

パタパタと去ってゆく軽やかな足音。
残されたのは、愛のために熱戦をくりひろげるトルコとギリシャ。
そして、2人を見守るポチくん。 


それほどむかしでもないころから、きょうこのごろまでずっと。
それは、にほんのお庭ではよくある話。


とっぴんぱらりのぷう。